RUN(熱斗×炎山)

1.擬似恋愛
もしも今まで友達だと思っていた人に違う感情で見られていたら?
友達とは全く違う思いで伝えられてしまう
俺は仲間が良かった
そう…言えば、良かったんだ…
けど、言えなかった…
「…炎山、」
俺の部屋のベッドで気持ち良さそうに寝ている
こんな素顔は知らなかった
コイツと付き合うようになってから分かったこと
別人のように変わってしまったライバル
あんなに俺に会うたびに敵意剥き出しにして警戒心を俺に向けていたのに…
何がコイツを変えたのか知らない
ブルースに聞いても何かに気付いたような顔をしたけど教えてはくれなかった
“知る必要はない”の一点張りで口を硬くした
少しぐらい教えてくれても良いのに
親に甘えを受けたがっている子供のようだった
年齢からいって親に甘えても問題はないんだろうけど
きっと知らないんだ…
親の甘え方なんてコイツは
一人で生き続けてきたみたいな…
抱き締めることすらもされなかったのかもしれない
「ん…?」
後ろから優しく抱きしめてやる
そうすれば身動ぎして嬉しそうに笑う炎山の顔
炎山は後ろから優しく抱きしめられるのが好きみたいだ
本当に嬉しそうにするから胸が痛んだ
純粋な炎山の気持ちを俺は踏み躙っているんだ…
正直に言えば良かったのに
それなのに俺は…
「光、愛してる」
その一言で俺は自分に嘘をついた
炎山を好きだと
俺はどうしようもない馬鹿なんだ…             09.03.21.土
友達を騙し自分の気持ちを偽っている汚いやつなんだ


***
ミクシィにも載せた古い小説です。
最近、また書き始め・・・

これは一話。
というか序章?かな。
ガンガンアップしていくよ。
熱炎、マイナーすぎか。(・_・;)