詩①人に臆病なうさぎに恋して編

01.小さなエールと大きな独占欲
(人に臆病なうさぎに恋して)
彼女は臆病なうさぎのようだ。
初対面の相手に対して失礼にも程があるほど俯いたまま挨拶をする。
どんな相手にすらも身体に触れられるのを恐れる
恐がりで人に対して臆病なうさぎ。
ほら、また…
せっかく君に興味を持ってくれた相手にすら目も合わせない。
そんなんじゃ、せっかくのチャンスも無駄に終わるじゃないか?
君に興味を持ってくれた、ってことは仲良くなりたいんだからさ。
そんな怯えた顔をしたら誤解されるだろう?
何を恐れてんの、君はいつまでその繰り返しを続けるのか。
本当は魅力あふれた君を周りは知らなすぎる。
だから、もっとアピールしなきゃ。
いつか、君だけを愛してくれる人が現れる。
そのチャンスをものにしなきゃ、
君はいつまでも独りだ。
いつまでも俺は君を放っておけない。
いや、たとえ君が独りじゃなくなったとしても。
俺は君から目を離せない。
俺だけが知る君の可愛らしい笑顔はいつかは知らない男のものになる。
けれど、君の幸せを心から祝福するさ。
引き裂かれそうな痛みを感じながらも笑顔で祝福の言葉を口にしよう。
だから、
それまでは俺が君を独占させてもらう。
それぐらいは許してくれないか?