RUN⑤(熱斗×炎山)

5.守るために決めたこと
目を覚ました時に最初に見えたのは、熱斗の顔だった。
うっすらと目を開けた時、とても嬉しそうな顔をした熱斗の表情。
どうして、そんな風に嬉しそうな、
泣きそうな顔をするのかと、聞こうと思って気づいた。
ああ、そうか。
熱斗・・・お前が、俺を・・・助けてくれたのか?」
意識を取り戻したばかりであまり状況がわからないけど、多分それだけは確かだ。
意識を手放す直前の熱斗の顔は覚えている。
この世の終わりみたいな顔をしていた。
そんな風に俺のことを大切に思ってくれるやつなんて、
同情や友情のものでも嬉しかった。
だって、
・・・・・・・・・・・・・・・・そんな風に接してくれた奴は過去にひとりもいなかったから。

「炎山、よかった・・・目を覚まして・・・一週間ぐらい寝てたんだけど、覚えてる?」
「一週間も寝ていたのか」
熱斗の言葉に驚く。
そんなに寝てて、道理でぼぅとするわけだ。
「ブルース、すごい心配してたよ」
熱斗はそう言ってにこりと笑う。
死んでもおかしくなかったあの状況。
多分、彼にとっては酷く恐ろしいものを見たことだろう。
心配かけたくなくて、わざわざ避けてたのに逆効果だった。
「すまない」
「・・・なんで?」
謝ったら不思議そうに返された。
首をかしげて、なんで?と
俺はそんなお前が好きだよ。
だから、もう終わりにしたかった。
いつまでも、彼を自分という名の鎖でがんじがらめにしたくない。
「いろいろ、迷惑かけた。それに・・・もう、俺のお遊びに付き合わなくていい」
「え、んざん・・・・・・・?」
俺はこれ以上お前を縛り付けるつもりはない。  2013.02.02.土
「別れようか、熱斗
俺はお前を守るために決意をしたんだ、もう二度とあんな姿を見せないために・・・

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えーっと、
あれ?
うーんと、
別れ話に発展しちゃった・・・
いや、ここから話がね、変わっていくはずだよ!
この話の続きはそのうち書くよ!?
・・・気が向いたら。